「トイレなし、ヒルメシなし」

バッキンガム宮殿の衛兵のような洋服で撮った鈴木観の七五三写真

「昼食もトイレタイムもない!」なんて、これってブラック企業ですよね。
実はらかんも 30 年くらい前までは、年に2日間だけこのような日がありました。

その2日間というのは、1月15日の「成人式の日」と11月15日の「七五三の日」です。

昭和23年(1948年)に国民の祝日法ができ、成人式は1月15日となりました。これは平成11年(1999 年)まで続きましたが連休を増やすために移動できる祝日「ハッピーマンデー」をつくり、 成人式は固定ではなくなりました。

一方、七五三は昔から11月15日と決まっていました。両日とも当日は1日だけの勝負ですから大忙しです。早朝から夕方までお客様は本店だと2階のスタジオから階段の下まで並びました。

並びきれない方には番号札を出して、外で時間をつぶしてもらったりと夕方まで途切れることがなかったのです。昼食は夕方 5 時過ぎになってやっと一息入れることができたのです。 当時はまだ予約制度がない時代でしたから、美容院も写真館もこのような有様でした。

でも、この両日は大きな「かき入れの日」でしたから「今日は昼食なしでがんばるぞー!」と気合いを入れて全員一丸となって仕事をしたものでした。